2024-07-20

『岩波ジュニスタ』執筆開始

昨日、岩波書店ジュニア新書担当者と『ジュニスタ』出版に向けた最後の打ち合わせ。そして、執筆開始となりました。少し記します。

『ジュニスタ』は、2021年3月に創刊が開始された中学生を対象にした学習入門シリーズ。正式名称は、『岩波ジュニアスタートブックス』

「中学生が読んでワクワクし、面白いと感じる書を目指す」。「我が子や孫に話しかけるような書き方にする」。このような方向性で『挑戦する田んぼ―持続可能な米づくりを目指して』の執筆開始。

本書は、下述の3章構成。12月中に執筆を終了し、2025年6月刊行予定。初版4,000部。総ページは128Pで、定価は1,595円。

岩波の担当者とお互いワクワクしながら打ち合わせ。中学生が楽しめる本を書きたいと思う。ワクワクです。

下述の「概要」及び「目次」は、岩波の担当者が、出版可否の編集会議のために作成。良く書けています。本書の「概要」は、次のようなもの。

「多様な生き物が「自然の調和」に及ぼす役割を研究している研究者が、無肥料・無農薬・無除草剤の「自然の田んぼ」で30年以上、米を作っている篤農家と出会った」。

「そして、生き物の働きを活用した米づくりに魅せられ、自らも米づくりを開始する」。

「1章では、そのきっかけとなった田んぼとの出会いから始まり自然と共生する田んぼが持つ力を、そこに住む生きものや稲の様子から描く。コラムでは著者の試行錯誤の日々を紹介する」。

「2章では、化学化・機械化などの近代農業がもたらした成果を考察する。その中で農業の現状や課題が見えてくる。昔の農業に戻ること=正解とは言えないが、しかし今のままでいいわけではない」。

「では、未来に向けてどんな道があるのか。「生態系サービスを利用し、自然の調和を生かす道」から課題解決にむけて始まった模索の日々を紹介。コラムでは、その成功例としてトキ米に光をあてる」。

「3章では、2章をふまえさまざまな危機を前に、私たちができることは何かを日本やアジアの「挑戦する田んぼ」での実践から探る」。

「自然の調和を生かした田んぼが、持続可能な米づくりを支えていくことは間違いない。また化学化の農業には、資源の問題からもますます頼れなくなっていく」。

「そのなかで自然と共生していく方法をとりながら、みんながWINWINになる方法を提言する」。

本書の「目次」は、次のようなもの。

「1章 佐藤さんの挑戦——自然の田んぼでコメ作り:「8コマ漫画:田んぼの中には、何がいる?」」。

「佐藤さんちの田んぼに行ってみた/一匹のヤゴが1gの糞をすると・・・/「自然の田んぼ」の発見!とつくりかた/特徴は、水辺の生き物が多いこと/田んぼがもっている力!」。

「コラム:田んぼで観察・調査・実験にTRY!」。

「2章 米がたくさんとれる田んぼ:「8コマ漫画:ふつうの田んぼの様子」」。

「高収量の田んぼに行ってみた/機械化、化学化の影響/沈黙の春が続いている/昔の農業には戻れない?/生態系サービスを利用し、自然の調和を生かす道の模索が始まる」。

「コラム:佐渡のトキ米とトキ」。

「3章 挑戦する田んぼ:「8コマ漫画:田んぼから見える地球」」。

「持続可能な米づくりとは?/化学化の農業には頼れない/田螺のいる田んぼ、いない田んぼ(自然の修復力)/無肥料・無農薬・無除草剤で調和をつくる/草取りは機械で/田んぼは挑戦し続ける!」。

「コラム:SDGsで考える農業」。

これから執筆を楽しむ予定。岩波の優秀な担当編集者に感謝です。

『縁尋機妙、多逢聖因』(安岡正篤:一日 一言)

「良い縁がさらに良い縁を尋ねて発展していく様(さま)は、誠に妙(たえ)なるものがある。これを「縁尋機妙(えんじんきみょう)」という」。

「また、いい人に交わっていると良い結果に恵まれる。これを「多逢聖因(たほうしょういん)」という。人間はできるだけいい機会、いい場所、いい人、いい書物に会うことを考えなければならない」。

『縁尋機妙 多逢聖因』、本当だと思います。今までも、今も、これからも縁を大事にしたいと思います。