本日は、今年10月発行、山形学習センター同窓会誌の『巻頭言』に記した「稲盛塾長から学んだ生き方」を掲載します。
私達は人生において、多くの人との出会を通じ多面的に学び成長します。私の人生を振り返ると多彩な方々との出会いと学びが、今の私の生き方に影響を与えています。
私が生き方を学んだ一人が、京セラ元会長「稲盛和夫塾長」。本年8月下旬に90歳で逝去された塾長の生き方の一端とその学びを紹介し、「稲盛ファンの私の記す巻頭言」とします。
塾長は、27歳の時、8名で京セラ、52歳でKDDIを設立し、さらに78歳で日本航空を再生。また、1983年51歳の時に、若手中小企業の経営者の経営塾、「盛和塾」を作り、塾長として生き方や経営を指南。
盛和塾は国内に56、海外に48あり、塾生数は約15,000人。さらに、1984年52歳の時に、稲盛財団を設立し、「京都賞」を創設。毎年、人類社会の進歩発展に功績のあった方々を顕彰。
約15年前に「盛和塾庄内」が結成され、私も塾生として盛和塾に入会し、塾長や塾生から生き方を多面的に学びました。
盛和塾は、多くの塾生が、経営者。毎月の例会は元気がみなぎり、それに出席し元気を頂戴。この盛和塾は、塾長の強い希望により、3年前の2019年12月末に解散。
塾長の生き方の一端を示す『稲盛語録』を紹介します。「ど真剣に生きる」。「世のため、人のために生きる」。「利他の心を持つ」。「動機善なりや、私心なかりしや」。「人生・仕事の結果=考え方×熱意×能力」。
「人間性が大事。人間性は顔に出る」。「人生は「運命」という縦糸と「因果の法則」という横糸により織りなされている。善きことを思い、善きことを行えば、人生は好転する」。
「成功しても謙虚な人だけが幸運を長続きさせることができる」。「時代がどのように変わろうとも、一所懸命に努力するのが一番」。
「人格を高めていこう、自分の心、魂を立派なものにしていこうと、繰り返し、繰り返し努力をしている、その行為そのものが尊いのです」。
塾長の一言ひとことが心に強く残っています。
塾長からは、数多く学びました。その学びは、尽きません。
「人生の成功不成功のみならず、経営の成功不成功を決めるのも人の心です。私は、京セラ創業直後から人の心が経営を決めることに気づき、それ以来心をベースとした経営を実行」。
「心をきれいにすることは大事だが、不況や困難に立ち向かうには勇気が必要。絶対に目標を達成するという気概が必要。経営は意志である」。
「リーダーは目標に向かいなりふり構わず、闘争心、ガッツ、執念を持って立ち向かってゆかねばならない」。
塾長からは、リーダーとしての生き方も学びました。
全国各地で塾長講演会があり講演会後は、塾長と塾生の懇親会。何時も、懇親会の締めは、参加者が、塾長と一緒に肩を組み塾長の好きな『故郷』の大合唱。
♪兎追いしかの山 小鮒釣りしかの川♪ 夢は今もめぐりて 忘れがたき故郷♪ ♪志をはたして いつの日にか帰らん♪ 山は青き故郷 水は清き故郷♪ 『故郷』、何回聞いても心に響き、心に残る歌です。
「人生の目的は、魂を磨くことだと思います。死にゆくとき、生まれたときより少しでも美しい魂に、やさしい思いやりに満ちた心を持った魂に変わっていかなければ、この現世に生きた価値はない」。
「つまり、人生とは魂を磨き、心を磨く道場なのではないでしょうか」。
塾長から学んだ「人生の目的」、生涯忘れません。
「日本の再生に必要なのは、「燃える闘魂」と「徳」、さらには「高付加価値」の獲得を目指した経済のあり方である。まず、困難な目標を自ら高く掲げ、その実現に果敢に向かう激しい闘志、「燃える闘魂」を持つ」。
「また、我々日本民族は古来、人間の「徳」を大切にしてきた民族だ。燃える闘魂を持ち、高品質の製品・サービスを提供し、「徳」をベースにした国作りで日本の再生は可能である」。
塾長は、日本再生の方策も示されました。凄い人です。人生での出会いと学び、重要に思います。生き方を学んだ塾長に感謝です。
『失敗にくじけるな』(平澤 興 一日一言)
「どの方面を問わず、偉大な仕事は、たとえば表面に出る成功の何倍も何十倍もの失敗という山脈の中にそびえる一つの峰である」。
「われわれにとって恐ろしいのは失敗そのものではなく、その失敗によってくじけることである」。
「伸びる人にとって失敗は不幸どころか、むしろ幸福への再出発なのである」。
『失敗にくじけるな』、心に留めます。