2022-10-31

人生での出会い、「塾長」から生き方を学ぶ

本日は、今年10月発行、山形学習センター同窓会誌の『巻頭言』に記した「稲盛塾長から学んだ生き方」を掲載します。

私達は人生において、多くの人との出会を通じ多面的に学び成長します。私の人生を振り返ると多彩な方々との出会いと学びが、今の私の生き方に影響を与えています。

私が生き方を学んだ一人が、京セラ元会長「稲盛和夫塾長」。本年8月下旬に90歳で逝去された塾長の生き方の一端とその学びを紹介し、「稲盛ファンの私の記す巻頭言」とします。

塾長は、27歳の時、8名で京セラ、52歳でKDDIを設立し、さらに78歳で日本航空を再生。また、1983年51歳の時に、若手中小企業の経営者の経営塾、「盛和塾」を作り、塾長として生き方や経営を指南。

盛和塾は国内に56、海外に48あり、塾生数は約15,000人。さらに、1984年52歳の時に、稲盛財団を設立し、「京都賞」を創設。毎年、人類社会の進歩発展に功績のあった方々を顕彰。

約15年前に「盛和塾庄内」が結成され、私も塾生として盛和塾に入会し、塾長や塾生から生き方を多面的に学びました。

盛和塾は、多くの塾生が、経営者。毎月の例会は元気がみなぎり、それに出席し元気を頂戴。この盛和塾は、塾長の強い希望により、3年前の2019年12月末に解散。

塾長の生き方の一端を示す『稲盛語録』を紹介します。「ど真剣に生きる」。「世のため、人のために生きる」。「利他の心を持つ」。「動機善なりや、私心なかりしや」。「人生・仕事の結果=考え方×熱意×能力」。

「人間性が大事。人間性は顔に出る」。「人生は「運命」という縦糸と「因果の法則」という横糸により織りなされている。善きことを思い、善きことを行えば、人生は好転する」。

「成功しても謙虚な人だけが幸運を長続きさせることができる」。「時代がどのように変わろうとも、一所懸命に努力するのが一番」。

「人格を高めていこう、自分の心、魂を立派なものにしていこうと、繰り返し、繰り返し努力をしている、その行為そのものが尊いのです」。

塾長の一言ひとことが心に強く残っています。

塾長からは、数多く学びました。その学びは、尽きません。

「人生の成功不成功のみならず、経営の成功不成功を決めるのも人の心です。私は、京セラ創業直後から人の心が経営を決めることに気づき、それ以来心をベースとした経営を実行」。

「心をきれいにすることは大事だが、不況や困難に立ち向かうには勇気が必要。絶対に目標を達成するという気概が必要。経営は意志である」。

「リーダーは目標に向かいなりふり構わず、闘争心、ガッツ、執念を持って立ち向かってゆかねばならない」。

塾長からは、リーダーとしての生き方も学びました。

全国各地で塾長講演会があり講演会後は、塾長と塾生の懇親会。何時も、懇親会の締めは、参加者が、塾長と一緒に肩を組み塾長の好きな『故郷』の大合唱。

♪兎追いしかの山 小鮒釣りしかの川♪ 夢は今もめぐりて 忘れがたき故郷♪ ♪志をはたして いつの日にか帰らん♪ 山は青き故郷 水は清き故郷♪ 『故郷』、何回聞いても心に響き、心に残る歌です。

「人生の目的は、魂を磨くことだと思います。死にゆくとき、生まれたときより少しでも美しい魂に、やさしい思いやりに満ちた心を持った魂に変わっていかなければ、この現世に生きた価値はない」。

「つまり、人生とは魂を磨き、心を磨く道場なのではないでしょうか」。

塾長から学んだ「人生の目的」、生涯忘れません。

「日本の再生に必要なのは、「燃える闘魂」と「徳」、さらには「高付加価値」の獲得を目指した経済のあり方である。まず、困難な目標を自ら高く掲げ、その実現に果敢に向かう激しい闘志、「燃える闘魂」を持つ」。

「また、我々日本民族は古来、人間の「徳」を大切にしてきた民族だ。燃える闘魂を持ち、高品質の製品・サービスを提供し、「徳」をベースにした国作りで日本の再生は可能である」。

塾長は、日本再生の方策も示されました。凄い人です。人生での出会いと学び、重要に思います。生き方を学んだ塾長に感謝です。

『失敗にくじけるな』(平澤 興 一日一言)

「どの方面を問わず、偉大な仕事は、たとえば表面に出る成功の何倍も何十倍もの失敗という山脈の中にそびえる一つの峰である」。

「われわれにとって恐ろしいのは失敗そのものではなく、その失敗によってくじけることである」。

「伸びる人にとって失敗は不幸どころか、むしろ幸福への再出発なのである」。

『失敗にくじけるな』、心に留めます。

2022-10-29

「趣味の農業」、サツマイモ収穫2022年編

美味しい食べ物を食せるのは、幸せの一つに思います。「天高く馬肥ゆる秋」。食欲の秋、収穫の秋です。本日は、我が家の畑、サツマイモの収穫等を中心にした野菜の近況を少し紹介します。

「趣味の農業」、我が家の畑。朝採り夏野菜は終了し今、秋に播種したチンゲンサイと小松菜を食しています。また、大根、キャベツ、白菜も順調に生育し、収穫が楽しみです。

今年も野菜はほとんど購入せず、我が家の畑で取れる野菜を食し、地産地消でした。今年の大当たり作物は、コリンキー、別名「生食カボチャ」。今でも花が咲き、実がついています。食感も良いです。


先日の秋晴れの午前中、1年ぶりに勢ぞろいした5人の子供が、サツマイモを掘りました。今年も大物がたくさん取れました。

大きなイモを折らずに掘り起こすのは、チョイと大変。しかし、折らずに大物を掘り出したときは、嬉しさと爽快感を味わいます。

放送大学からの帰りに、山形駅1階の八百屋さんの野菜と値段を見てバスに乗ります。八百屋さん、30センチ物のサツマイモが、1個300円で販売。

我が家のサツマイモ、30センチ級、30個は、ありましたので。八百屋さんでの売り上げは、約10,000円相当。安いですね。

サツマイモは、毎年、栽培していますが、今年も「オサツ」の栽培のポイントをネットで調べました。

水はけのよい痩せた土地で育て、ツルを繁茂させない。窒素分が多すぎるとツルが繁茂し、「ツルボケ」して、イモが大きくならないため、元肥は最小限。これ実行しています。

ツルが茂ると、「つる返し」でヒゲ根を切る。放っておくと地表を這うツルにもイモがつき、養分が分散。「つる返し」、やっています。

「斜め植え」では、根は横に長く伸びるため、細長いイモになる。個数は多め。今年は、「斜め植え」、長いイモでした。

「垂直植え」では、根は縦に短く伸び、丸く短いイモになる。個数は少なめ。また、栄養分の転流がスムーズで甘みが凝縮。来年こそは、「垂直植え」に挑戦したいと思います。

サツマイモの主成分は炭水化物。収穫直後はほとんどがデンプンで、あまり甘くない。収穫後1〜2週間保存すると、デンプンが糖類に変化し甘くなる。なるほど。

収穫日は、家族でバーベキュー(BBQ)。早速、収穫した「オサツ」をBBQの終わった炭で焼き芋にして食しました。

子供達は「あまり甘くないね」と言っていましたが、2週間寝かせると甘みが出るのを今、思い出しました。

久しぶりに家族そろっての芋掘りとBBQ。色々と話に花が咲き、盛り上がりました。家族っていいですね。

『家庭の力』(安岡正篤 一日一言)

「人間は、妻子を持ち、友を知り、多くの人と交わり、ある程度の年齢に達して、ようやく本当の意味での学問・求道ということがわかり始めます」。

「家庭というものは全く人間生活の基礎であり民族興亡の依所でありますから、これを出来るだけ正しく、美しく、力強くしてゆかねばなりません」。

「その為には、なるべく家族水入らずの気安さ、子ぢんまりとした手入れのとどく住宅、決して贅沢ではない衣食、静かで、考える余裕のある生活、濫(みだり)にならぬ社交が必要であります」。

「家庭を失いますと、人は群衆の中にさまよわねばなりません。群衆の世界は、非人間的世界です。人は群衆の中で却って孤独に襲われ、癒やされることのない疲労を得るのです」。

「これに反して良い家庭ほど人を落ち着かせ、人を救うものはありません」。

今までも、今も、これからも『家庭の力』、重要に思います。

2022-10-27

紅葉の月山道の今、「山形の四季」を思う

高速バスで鶴岡と山形の月山道通勤を始めて12年目に入りました。往復4時間です。この通勤での楽しみは、広葉樹林の四季の移り変わり。

月山道の最も高い場所は、標高700m。今、紅葉が旬、美しいです。本日は、「山形の四季」について少し記します。

北九州出身の友人が、「鶴岡に住んで30年以上経つが、鶴岡の春は、はっきりして良い」。

「北九州は、冬でも野原に緑はあるが、春は、ボヤーッとして、春が何時始まるのか分かりにくい。一方、鶴岡は雪が融けて一気に野山の緑が露出し、春が始まるのがはっきりしている。そして、春が鮮やかだ」と言っていました。なるほど、と思います。

月山道の標高700mの場所は、ブナ等の広葉樹林帯。今、つかの間の紅葉が楽しめます。しかし、この紅葉はアッと言う間に散り、落葉した木々の枝が露出します。これらの枝もとても美しい。

木々により枝振りが異なり、木の個性を発見できるのは冬です。風雪に耐えて生きてきた木々の美しさを感じます。さらに雪が降り、雪の積もった木々も味わいがあります。

それぞれの木々が、重い雪に耐えて生きている木々の姿に木々の力強さを感じます。また、一面白一色の雪景色、美しい。北国の風景です。

雪に埋もれた木々周辺の雪が融け、鉛色の冬空から青空が多くなり始めると木々の芽吹きが始まります。この木々が芽吹く時期は、木々から元気をもらえる1年で最高の時期。大好きな季節です。

その後、木の葉が展開し、青々とした葉が茂る初夏から目映(まばゆ)い夏へ移行し、森林は一面、緑に覆われます。

このような鮮やかな四季のある自然に恵まれた日本。この移り変わる自然は、日本人の情緒の形成に影響を与えているように思います。

月山道、これからアッと言う間に紅葉が終わり、木々の枝振りが楽しめる長い冬に入ります。今後2年半、月山道の移り変わる美しい自然を楽む通勤が続きます。楽しみます。

鮮やかな四季のある日本、良いです。美しい自然、大切にしたいと思います。

『自然に還れ、根本に還れ、精神に還れ』(安岡正篤 一日一言)

「生き方を考える上で、特に取り上げたいことは三つの点(三原則)です。その第一は自然に還れ、第二は根本に還れ、第三は精神に還れということです」。

「自然に還れ。産業でも人工的なものほど発達した産業と考えてきたが、これからはもっと自然を尊重すべきである。人工の都市の中に住むと人間がだめになる」。

「人間が発達し本当の文明を作り上げようとするならば、自然の理法に従わなければならない」。

「その次が根本に還れである。人間が発達させてきた文明が、現代になって、おそろしく枝葉末節に走ってきた。一つの花を咲かせ一つの実を成らせるようなことばかりに馳せてしまった。いわゆる抹消化である」。

「根本からだんだん離れてきた。抹消化が、移ろい易く滅び易いことはいうまでもない。花や実を本当に栄えさせるものは、実は根本を養うことである」。

「自然に還れ、根本に還れとなると、人間にとって何が一番自然であり根本であるか。それは結局精神である。心である。心の学問、精神の修養ということである」。

「近代文明をこのままにすると人間は心を失う、魂を失う。人工的になると本に還ることは難しい。どのように癒すかといえば、生活や飲食物そういう日常生活を自然に還らせる以外にない」。

「生命を根本に還らせる。最近、社会的犯罪などが多発している。これらを本当に解決しようとしたら文明、人間生活、民族、個人の生活を、少なくとも三原則に戻すことに努力するほかない」。

『自然に還れ、根本に還れ、精神に還れ』、何回読んでも身にしみます。心にとどめたい箴言です。

2022-10-25

高卒・農協・渡米・米国大・東大教授・知事

かつて島倉千代子さんが歌う「人生いろいろ」が流行りました。本日は、「人生いろいろ」を地で行く、ある知事の人生とその生き方の一端を少し紹介します。

地元の高校230人中200番台の落ちこぼれが、農協職員を経て派米農業研修。ネブラスカ大農学部を卒業し、ハーバード大学大学院政治学専攻で博士号取得。帰国し東大法学部教授、現在は、知事としてご活躍。

1947年生まれ(昭和22年)で今、74歳。知事として4期14年目、その人生の一端とそこからの学び及び「語録」に触れます。まずは、生い立ちと歩んで来た人生。

家は村一番のボロ家で7人兄弟。子供の頃は米のご飯をほとんど食べられない貧乏暮らし。

高卒後、地元の農協に勤め、2年間でそこを辞め、そして、2年間の「派米農業研修生プログラム」に参加。そこでは、農奴のような2年間の生活。そして、ネブラスカ州立大学で3ヵ月学科研修。

牧場での厳しい労働と比べて、「学問とはなんと楽なものか」、と新鮮な感動を覚える。3ヵ月はあっという間で、「もっと勉強したい」との思いが膨れ上がる。

研修担当教員に「戻ってきたいので、受け入れ可能か打診」。先生は、「成績もいいのでぜひ戻って来て、研修生の通訳をし、米国大学入試共通試験を目指せ」と助言。

しかし、通訳の準備等に追われて試験の結果は散々。

先生が、入試担当者に「彼はやる気のある学生だから、ぜひチャンスを与えるべきだ」と交渉。そして、成績が悪ければ何時でも退学の「仮入学」。

ネブラスカ大農学部に「仮入学」し、1学期は、全優でそれ以降は、特待生。お金の心配があるので、アルバイトを続け一所懸命勉強し、一刻一秒もムダにせず「よく働き、よく学ぶ」、実に充実した日々。

繁殖生理学の卒論を実施し、指導教員からは、大学院進学を勧められる。

しかし、政治学を学びたいとの思いが抑えきれず、政治学だとハーバード大学と思い受験。

願書には、「政治学は学んだことがない」、「結婚して子供が2人の4人家族で奨学金が不可欠」、「親の財産と米国の名家出身の問い」には、「親は小作農で、小作地2反を耕作し、財産はゼロ」と記す。それで、合格。

合格の理由は、指導教員等の強力な推薦状。日本の大学では、このような状況での大学院合格は考えられず、米国の懐の深さを実感したとのこと。

政治学の博士論文は、通常5年から7年かかるが3年9ヶ月で完成し、学位取得。その後、帰国して、筑波大学及び東大で教授。そして今、知事として活躍中。

このような人生を歩んでの「語録」。

「多彩な充実した人生を歩むことができたのも、夢を失わなかったことが大きい。三つの夢があった。一つは政治家になりたい。もう一つは、農場を経営する夢。三つめは小説家になりたい」。

「夢を持つことは大事だが、それだけではダメ。やはり夢に向かって一歩踏み出すかどうかが重要。一歩踏み出せば、そこからいろんな可能性が拓ける」。

「一挙に一番上を目指すのではなく、その時自分に与えられた舞台でどう生きるかということが大事」。

「農業研修の時代から、どんな小さな舞台でも夢をもって頑張ってきた。それぞれの舞台で周囲の人の期待を裏切らない、期待値を超えるということが、自分の運命を拓き、幸福を手に入れる上でとても重要」。

「常に期待値を超える努力を続けていれば、周りに助けたいと思う人が必ず出てきて、次のより大きな舞台が用意される」。

「人生は出会いに思う。いい人に出会うことにより、さらに自分の運命も開発される。私は、その繰り返しで、夢を次々と実現する人生を歩んできた」。

「ここまで人生を歩み、人間の可能性は無限であると実感。また、そう信じることで、目標に挑戦する意欲や、努力を継続する力も湧く」。

「水の底から這い上がってきた人間は、周りの期待を超え、一つひとつ新しい舞台に上がるのが楽しみ」。

「要するに人生は、自己実現の世界。人の評価でなく、自分自身がどれだけ誇れる人生を送ることができるか。このためにさらなる夢を掲げ、努力を続ける」。

「常に120%の準備、努力をもって物事に取り組むことが信条である」。

地元の落ちこぼれ高校生、農協職員、派米農業研修、米国大卒、ハーバード大学位取得、元東大教授の知事の人生。知事としての危機下のリーダーシップは、価値観の転換と課題解決。「県民幸福量の最大化」が県政の目標。

「夢を持ち、その夢に向かって一歩踏み出す人生」。学びました。私も死ぬまで夢を描き、それに向かい踏み出す人生を歩みたいと思います。

来年12月上旬の国際シンポでは、私と多彩な経歴の上述の知事さんが基調講演をするとのこと。この基調講演が縁で知事の多彩な経歴や生き方を学びました。知事にお会いするのが楽しみです。

今回のブログは、『致知2005年11月号、2014年12月号』の記事を参考にしました。

『まっしぐらに生きる』(平澤 興 一日一言)

「人それぞれに燃え方は違っても、そのどれが良いとか悪いとかいうことではなく、大切なことは、せっかく人間として生まれてきた以上は燃えて夢を持ちながら、それに向かってまっしぐらに生きるということであります」。

「人生において退屈する程つまらなく、気の毒な状態はないでしょう」。

『まっしぐらに生きる』、何歳になっても「夢を持って生きる」こと、重要に思います。

2022-10-23

絶品の「鳥追いカイト鷹」、強面の仕事師

♪山田の中の 一本足の案山子♬ 天氣のよいのに 蓑笠着けて♪  

♪朝から晩まで ただ立ちどほし♬ 歩けないのか 山田の案山子♪

これは、馴染みのある唱歌、「案山子(かかし)」。小学生の低学年で習いました。

子供の頃、我が故郷の島根の田舎では、秋の稲穂が色づく時期には、案山子が田んぼに設置。この案山子は、スズメ除けと思いますが、どれだけ効果があったか不明でした。

農作物への鳥獣被害、今までも、今も、これからも重要に思います。

強面(こわおもて)の仕事師、「鳥追いカイト鷹」、これは効果があります。本日は、この「強面」について少し記します。


安田農園には今、3本のイチジクの実が熟れています。朝は、小鳥がたくさんやって来て、熟れたイチジクを食します。

一ヶ月前、早朝の忠犬クニオとの散歩で、「鳥追いカイト鷹」が上がっている果樹園を発見。その効果は不明でしたが、3000円で購入しました。

モノづくりの好きな中3の次男が、その鷹を発見してアッという間に「鳥追いカイト鷹」を作成。早速、イチジクの木の横に設置。

設置した翌朝、これまで「砂糖に集まるアリ」のようにイチジクに集まっていた小鳥、全く飛来なし。驚きました。「強面の仕事師」のお陰で、完熟したイチジクを生食でやっています。ウマイ。

ネットの投稿では、この「強面」、スズメやカラス等を含め、かなりの種類の鳥に忌避効果があるようです。

かつて生態学を学んだ元研究者の私、「鳥たちは、どのようにして「強面」を恐れるようになったのか」と素朴な疑問が浮かびました。


鳥が「学習」することは知られています。鳥たちが、野外で「強面」に頻繁に攻撃される環境であれば、それを「学習」して「強面」がいるところを忌避するのは理解可能です。

毎朝、クニオと散歩していますが、猛禽類が鳥たちを攻撃する場面への遭遇は皆無。私の見ていない処で、猛禽類が鳥たちをガンガン攻撃しているのでしょうか。感覚的には、その可能性は低く思います。

フト、「賢いカラス」がクニオのお陰で我が家に寄り付かなくなったことを思い出しました。

冬に雪が降れば、我が家の畑や果樹園は、一面雪景色。散歩の後、黒い長靴を放り投げると、クニオがそれを取に行き、長靴をくわえ、それを前後左右に振り回します。

これを納屋の屋根で見ていたカラス、次の日から全く我が家に寄り付きません。このクニオ・黒い長靴・賢いカラスの忌避関係は、何となく理解可能です。

♪山田の中の 一本足の案山子♬ 弓矢で威して 力んで居れど♪ 

♪山では烏が かあかと笑ふ♬ 耳が無いのか 山田の案山子♪

案山子は、カラスにカアカアと笑われていたようです。「鳥追いカイト鷹」と鳥たちの関係、もう少し調べて考えたいと思います。楽しい宿題です。

『元気』(安岡正篤 一日一言)

「われわれは「気」を養うということが、一番根本の大事だ。いわば生のエネルギーを養うということ、いい換えれば「元気」ということが一番である」。

「元気がないというのは問題にならぬ。しょぼしょぼして、よたよたして、一向に反応がないなんていうのは、論ずる価値がない。とかく人間は有形無形を論ぜず、元気というのがなければならない」。

「元気というものは、つまり生気である。生のエネルギー、生々(いきいき)しておるということである」。

『元気』、重要です。元気な人と会うとこちらも元気になります。不思議です。

2022-10-21

『やまがた社会共創プラットフォーム』

『やまがた社会共創プラットフォーム』が立ち上がり、第1回協議会が10月中旬に開催されました。本日は、その協議会について少し紹介します。


「プラットフォーム」設置の目的は、「様々な知的資源を有する山形県内の高等教育機関と、地元の産業界、金融界、医療界、山形県及び県内自治体が密接に連携し、地域の課題解決と新たな価値の創出に取り組み、個人及び地域社会の幸福に貢献し、地域の持続的発展を目指す」です。

具体的には、「地域が抱える課題を共有し、その解決に向けて関係諸団体が恒常的に議論し、1)高等教育機関が有する様々な知的資源の更なる活用による地域の新たな価値を創出する」。

「2)山形県内における産学官金医の連携の下、地域を支える多様な人材の育成及び県内産業の変革に貢献できる人材を創出することにより、地域の持続的発展に貢献する」こと。

この組織が、上手く機能し「地域の課題解決と新たな価値の創出に取り組み、個人及び地域社会の幸福に貢献し、地域の持続的発展」の牽引者になることを期待。放送大学も積極的に貢献する予定です。



協議会では、『人口減少・成熟社会のデザイン』の演題で基調講演、多面的に学びました。その一部を紹介。

「今は、「ポジティブな価値」の発見の時代。地域の“あるもの探し”。“「プラスの価値」を引き出すこと、見つける事、創り出すこと”への関心が高まっている」。

地域で「あれもない、これもない、「おら東京さいくだ」」の吉幾三さんの歌でなく、「あるもの探し」の発想、重要と感じます。


さらに、「AIを活用した、持続可能な日本の未来に向けた政策提言」として、「日本社会が、今後8年から10年後に「都市集中型」か「地方分散型」かが最も大きな分岐点」との指摘。

AIが、「今後10年間での日本の「都市集中型」から「地方分散型」への変化が、日本の今後に重要である」との予測、とても興味深く感じました。

また、「人口・地域の持続可能性や健康、幸福、格差等の観点からは「地方分散型」が望ましい」とのこと。


「地域分散シナリオでは、地方へ人口分散が起こり、出生率が持ち直して格差が縮小し、個人の健康寿命や幸福感も増大する。ただし、これは、政府の財政あるいは環境(CO2排出量等)を悪化させる可能性を含むため、このシナリオを持続可能なものとするには、細心の注意が必要」。

「地域分散シナリオ」自体は、AI予測でなくとも感覚的に十分理解が可能です。「このシナリオを持続可能なものとするには、細心の注意が必要」との視点が目新しく感じます。


「地方分散シナリオへの分岐を実現するには、労働生産性から資源生産性への転換を促す環境課税、地域経済を促す再生可能エネルギーの活性化、まちづくりのための地域公共交通機関の充実、地域コミュニティを支える文化や倫理の伝承、住民・地域社会の資産形成を促す社会保障等の政策が有効」。

AIのこの具体策予測も興味深く感じます。特に、「地域コミュニティを支える文化や倫理の伝承」の指摘は、重要で新鮮に思います。


さらに、「日本の高齢化率が特に高くなっていくのは、長寿が要因ではなく、少子化が大きな要因。少子化の要因は、1)未婚化、2)晩婚化、3)夫婦の子供数の減少のうち、3)は大きくない。ハードルは結婚の前にある。若い世代の生活・雇用の不安定」。

この「ハードルは結婚の前にある。若い世代の生活・雇用の不安定」の指摘も考えさせられたところです。


「人生前半の社会保障(特に若者支援)が重要で、これは、人口減少の改善や経済活性化にも寄与。日本は、社会保障全体のうち、高齢者関係給付が約7割、子供・若者等への支援が国際的に見て極めて低い」。

「20代の生活保障や所得水準は、結婚ひいては出生率にも大きな影響。教育、雇用、住宅、移住等、あらゆる分野において若者への支援強化が必要」。

「日本は、人口減少・高齢社会の文字通りフロントランナー。元来、分散的で地域の多様性が豊かな社会。環境・福祉・経済が調和した「持続可能な福祉社会」のモデルを先導的に実現、発信するポジションにある」。

これら3つの指摘も重要で貴重な学びでした。


最後は、「目指すべき社会モデルは、「持続可能な福祉社会」。それは、個人の生活保障や分配の公正が実現されつつ、それが環境・資源制約とも調和しながら長期にわたって存続できるような社会」で講演は終わる。

久しぶりに多面的に考えさせられた刺激多い貴重な講演でした。企画者と講演者の方々に感謝です。


『活学活人』(安岡正篤 一日一言)
「人間学が、あらゆる学問の中でも一番根本であって、政策だの、政論だのというものは手段・方法にすぎません」。

「例えば、公害問題を取り上げてみましても議論はいくらでもできるが、それを実際にどうするかということになると、結局人間の問題、人物の問題でありまして、人間教育が一番大切になってまいります」。

「国家、国民の運命に関する問題を取り上げてみましても、やはり人間に帰着いたします」。

「これが人間にとって一番むつかしいところであり、これからまた道も開けて貴いものであります。いわゆる活学活人であります」。

『活学活人』、心に留め置きたいと思います。

2022-10-19

秋の紅葉狩り、月山姥ヶ岳登山2022年版

春夏秋冬、美しい四季のある日本、いいですね。四季、それぞれに味わいがあり、秋は紅葉、紅葉狩り。

本日は、10月中旬に久しぶりに子供達と登った月山姥ヶ岳(1670m)登山について少し紹介します。

昨年の姥ヶ岳登山は、家内と2人でしたが、今年は5人の子供達と家内も含めた親子登山。

5人の子供達が、小中高校生の頃、夏の鳥海山(2236m)登山は、我が家、夏の恒例行事。子供達が成長して松ヶ岡を離れ恒例行事も難しくなりました。

今年は、約10年ぶりの家族登山。これまでの家族登山の色々な思い出が、走馬灯のように浮かびます。今中学3年生の次男が、幼稚園の年長組の時、12時間かけて行った家族鳥海山登山も懐かしい思い出。

「もう歩けない」と愚図る次男をなだめ、何とか頂上まで行き無事下山。

今は、その次男が、「登山命」のように山好きです。そして、先頭を走るように登ります。何時も先頭だった私が今、何時もしんがりです。子供達の成長を感じます。

先日の月山、紅葉が最高に綺麗でした。紅葉狩りを堪能。



今回は初めて「忠犬」クニオも同伴し、家族登山が一味違った登山になりました。

姥ヶ岳登山途中の見晴らしの良い場所で食したおにぎりの味は格別。自然との触れ合い、良いですね。

写真は、姥ヶ岳頂上(1670m)での一葉。

島根の山間で育った私は、子供の頃、春のお花見と秋の山の幸が実る頃には、必ず友達と山登りをして遊びました。

秋の山登りの目的は、「山の幸を食する」と明確です。春の山登りの理由を帰宅後にフト考えました。

当時の我が故郷では炭焼きもあり、里山が維持されていました。山登りでは、里、里山、そして奥山と登ります。里山は、手入れされた雑木林が、とても綺麗で美しい。

広葉樹が芽吹く春の里山の美しさに惹かれ、春の山に誘われたように思います。

久しぶりの月山登山、子供の頃の山登りも思いだしました。来年は月山(1984m)頂上への挑戦も決意。秋晴れの家族登山、よい一日でした。

『ユーモア』(平澤 興:一日一言)

「ユーモアは人生を明るくし、広くし、かつ多彩なものにする。たしかにユーモアは、ひからびた世の中に何かしっとりしたものを与え、生きる喜びを与えてくれる」。

「世の中には、ユーモアにさえふまじめなものを感じるような人もないではないようだが、ユーモアはわれわれに働くエネルギーを与えこそすれ、少しもふまじめなものではなく、きしむ世の中の油のようなものである」。

「ユーモアは心のゆとりなくしては出るものではなく、またかりに心のゆとりがあっても、良いユーモアは鍛えられた人生の深さがなくては出るものではない」。

最近、「ユーモア」との遭遇がないことを思い出しました。「ユーモア」、必要です。「良いユーモアは鍛えられた人生の深さがなくては出るものではない」、なるほどと思います。