「敬愛塾」は、約20年前、鶴岡市の現職の小中学校教員が、自己研修することを主たる目的に設立。4年前から教員以外にも門戸を開き今、10名程度で2ヶ月に一回、『月刊誌、致知』の記事を資料に研修。
今年度第1回5月の研修会では、『致知5月号、特集 丹田常充実』の「対談 勝利を掴む指導者の条件 柔道全日本女子監督 増地克之 × バレーボール女子日本代表監督 眞鍋政義」を学ぶ。少し紹介します。
対談の趣旨は、「東京2020オリンピックで惜しくも10位に終わったバレーボール女子日本代表チームを復活させるべく、5年ぶりに代表監督に復帰した眞鍋政義氏」。
「同大会オリンピックにてメダルラッシュに沸いた柔道全日本女子を「準備力」をテーマに率いてきた増地克之氏」。
「今年開催されるパリオリンピックに向けて情熱を燃やすお二人に、世界の舞台で勝利を掴む人材・組織を育てる要諦、目指すべき指導者のあり方を語っていただいた」。
対談は、11項目の小見出しで構成されている。1.「 “準備力”を徹底し、全階級金メダルを目指す」。2.「日本バレー界のために5年ぶりの代表監督復帰」。3.「監督の鶴の一声でセッターのポジションに」。4.「運命に導かれ柔道の道を歩む」。
5.「苦しい体験は後の人生の糧になる」。「チームミーティングのやり方が重要。選手自身に考えさせ、行動させることで、選手が自覚し、勝つために何をすべきか考える議論が必要。辛く苦しいことでも一所懸命耐え抜けば、将来必ず自分の糧になる」。
「苦しい体験は後の人生の糧になる」、同感です。苦しいときには、苦しさだけしか感じませんが、それを乗り越えると、自分の将来の糧になることを実感しています。
6.「普段の練習+αが本当の成長に繋がる」。「成長するためには、普段の練習だけで終わってはいけない。普段の練習+αの努力の積み重ねが自分の本当の身になり、自信になる」。
7.「指導者としての役割にやりがいを見出す」。「一人ひとり違うからきちんとコミュニケーションを図りながら細かく指導することが重要。向き合えば向き合うほど、選手たちも成長し、結果もついてくるから指導者の役割にやりがいを感じる」。
「一人ひとり違うからきちんとコミュニケーションを図りながら細かく指導する」。これは本当に重要に思います。28年間大学で生活し、一人ひとりの個性を把握しての対応で学生さんは凄く成長することを実感。
8.「数字で平等に選手を評価する」。「女子チームを指導する上では、何よりも公平性を保つことが大事。数字を上手く活用し、一人ひとりを公平にきめ細かく指導」。
9.「世界で勝つには非常識を常識にせよ」。「オリンピックでメダルを獲るには、非常識を常識にする。監督や指導者は目標に向かってチーム全体のモチベーションを高めるモチベーターである」。
10. 「10年先を見据えて人材、組織を育てる」。「一年一年の勝負も大切だが、指導者は同時に十歩先を見据えた人材育成し、組織づくりを考えることが必要。監督が前に出るより、適材適所に人材を置き、全体を俯瞰しながら任せていく指導者が重要」。
「10年先を見据えて人材や組織を育てる」、これも心に響く教えです。「監督が前に出るより、適材適所に人材を置き、全体を俯瞰しながら任せていく指導者が重要」、この教えも肝に銘じたい教え。
11. 「最後に勝利を引き寄せるのは心の充実」。「色々な選手を見てきて実感しているのは、世界の舞台で勝ち続ける選手は、「心・技・体」が充実。そして、勝ち続ける選手は感謝の心が強い」。
「皆に愛される人間力の高い人材になろうと伝える。それには、胸を張って正しく堂々と生きる。世界の舞台で勝っていくためには、モチベーターである指導者に選手を鼓舞するパッションが必要」
「世界で活躍する指導者、選手は必ずプラス思考。「丹田常充実」の言葉のように、指導者、選手一人ひとりのメンタルがどれだけ充実し、前向きになっているかが、最後の最後に勝敗を分ける」。
「最後に勝利を引き寄せるのは心の充実」、これも心に留めたい貴重な教えです。
今回の研修会では、資料紹介後、出席者で色々な意見を交換し、学びと刺激をいただいた2時間。対談された増地さんと眞鍋さん及び出席者の皆さんに感謝です。
『教育の役割』(平澤 興 一日一言)
「教育とは火をつけることだ。教育とは火をつけて燃やすことだ。教えを受けるとは、燃やされることであり、火をつけられることです」。
「相手の心に火をつけることは、ただ一方的な命令やおしつけでできるものではなく、こちらも燃えて相手と一つになり、相手のかくれた可能性を見いだして、これを燃やすことである」。
『教育の役割』、「相手のかくれた可能性を見いだして、これを燃やすこと」、肝に銘じたい教えです。