「致知出版社」から、2020年に『1日1話、読めば心が熱くなる365人の仕事の教科書』、2022年に『生き方の教科書』が出版。2冊を読了し、かなりの方々が「母からの教え」を紹介されていました。
本年最後のブログは、その紹介も含め「母からの教えとその影響」について少し記したいと思います。
『仕事の教科書』の8月3日には、ものまねタレントのコロッケ(滝川広志)さんが、「「あおいくま」の教え」とのタイトルでお母さんの教えを紹介しています。
「いつの頃からか、我が家の柱には母の字で書かれた、黄ばんだ紙が貼られていました」。
「あせるな、おこるな、いばるな、くさるな、まけるな」。
「子供の僕には意味が分からず、「あおいくま」と横に読んでいましたが、母は笑いながら「広志くん、このことばだけは覚えておきなさい。これを覚えておけば大丈夫だから」と教えてくれました」。
「それからというもの、僕は事あるごとにこの「あおいくま」を思い出し、これは心の支えになりました」。
滝川さんの家庭は裕福でなく、お金が必要なら自分で稼ぐことを姉さんと約束し、中学、高校は新聞配達をして家計を助けたとのこと。
「あおいくま」、簡単な教えですが、心に留めたい教えです。
また、巣鴨学園理事長の堀内さんは、『仕事の教科書』の12月4日に「一流の男の背景には必ず母親からの影響がある」とのタイトルで、以下のように記しています。
「私は、長く教育界にいますから、色々な人物を見てきました。大学時代からの学者との付き合いもありますが、一流の男の背中には必ず母親からの影響があります」。
「これは間違いない。みんな母親のことを言います」。
母親の影響は、大きいですね。子供を出産し、育児して、子供を育てた母親、父親はかなわない。
さらに、京セラやKDDIの創設者でJALを再生された稲盛さんも著書『ごてやん』で「私を支えた母の教え」に触れています。
「母の名前はキミという。私はこの母キミから、人として生きる上での大事なことを教わった。言葉で教わったわけではない」。
「私は多くの経験を通し、人として正しい生き方、人が生きる目的とは・・・など、自分なりの哲学を築いてきた。それを今は私自身の言葉として語っているが、重要な出発点は、まちがいなく幼児期にある」。
「私だけの話ではない。誰しもその人となりの基礎となるものは、幼児期に形成される。そして、その形成に最大の影響力を持つのは言うまでもなく親である」。
「私の場合も例外ではなく、とりわけ、大好きだった母の影響は、今も自分の中に大きく残る」。
「くり返すが、私に「人として正しく生きる」ことを最初に教え、また最大の先生となったのは母である。実家を離れてからも常に母の教えは私の中で生き続け、大きな支えとなっていた」。
生きる上での大事なことを言葉でなく示したお母さんとそれを学んだ稲盛さん、凄いです。
私も母親から生き方を学び、それは今の私に多くの影響を与えています。そして、母親が、子供を100%信頼しての言動は、子供心に凄いと感じたことが何回かありました。そして、母の期待に応えようと思いました。
「母からの教えとその影響」、本年最後のブログです。
皆さん、佳い年をお迎え下さい。来年もよろしくお願いします。
『婦徳』(安岡正篤:活学一日 一言)
「現代の人々は婦徳(ふとく)ということについて改めて深い反省を要すると思う」。
「己を忘れて人を思うこまやかな情愛、そこから閃く叡智の光、ゆきとどく注意、つつましく善言に耳傾ける謙虚、愛する者の為に厭わぬ苦労、洗練されたる教養、是の如き婦徳を持つ妻よ、母よ、姉妹よ」。
「是れは日本民族が世界より羨(うらや)まれる禍福であろう」。
『婦徳』、凄いと感じます。