2020-11-17

『7つの習慣』、スティーブン・コヴィー

「多くの会社を見ていると、倒産する会社と伸びる会社には、共通の原則がある。倒産する会社は、経営者や従業員に危機感が全くない」。

「一方、成長している会社、成長する会社は、常に構成員が危機感を持っている」。

これは、荘内銀行元頭取故町田睿先生が11年前、山形大農学部で『組織改革と意識改革』との演題で講演された町田語録の一部です。「組織改革は可能だが、構成員の意識改革は難しい」、が結論でした。

その時の講演、町田語録の一部を紹介します。

「倒産する会社の従業員は、忙しい忙しいと自分の仕事のみに集中し、会社の置かれている現状や他の従業員の仕事に関心を示さない傾向がある」。

「意識改革には、良い企業文化のある会社に出向させ、良い風土を学ばせることが必要」。

「良い企業、成長する企業は、社員の士気やモラルが高い」。「リーダーの資質として、本質を捉える知、他者を感じる力、先頭に立つ勇気が重要である」。

「大学におけるリーダーは、一部の人ではなく、学生を育てるとの視点からは、全教員がリーダーだと思う」。

私は、2010年、農学部長の時に3学科から1学科への改組も含めた組織改革を行いました。「組織は変えても意識を変えるのは大変難しい」ことを実感。これは簡単ではありません。

改革だけでなく、変わりゆく環境に適応するには、「使命感、危機感、スピード感」が、重要に思います。

先生は講演会後、何時も懇親会に出席され、さらに多面的に学びました。毎回、講演内容を色々と反省されていたのが、印象深く残っています。

また、先生は、誰に対しても何時も深々とお辞儀をされ、約束時間の15分前には、約束の場所に到着。何時も大所高所から助言をいただき、とても勉強になりました。凄い人です。

懇親会の時、先生に、「最近、読まれた本で印象に残っているのは、どんな本ですか」と、訊きました。そして、コヴィー著の「七つの習慣」を教えて頂きました。

第一の習慣:主体性を発揮する、「自らの行動を選択する習慣」。自分の行動や態度に対しては自分で責任を負うという習慣。率先力を示し、目的を達成するために必要な行動を起こす。

第二の習慣:目的を持って始める、「自らを目的地に導く習慣」。現状を理解し、次の行動を決定する指標として、自らが目指す将来像、目標、使命を明確にする。

第三の習慣:重要事項を優先する、「自己を管理する習慣」。時間や出来事を管理する習慣。自己管理をきちんと行い、本当に重要な事項を優先して計画を立て、実行に移す。

第四の習慣:Win-Winを考える、「相手に対しリーダーシップを発揮する習慣」。相互利益を求める行為で、双方にプラスになる代案を探し、見つからない時は、取引中止を決意する。

第五の習慣:理解してから理解される、「感情移入により相手とのコミュニケーションを図る習慣」。相手を理解することで、信頼を築く。

第六の習慣:相乗効果を発揮する、「協力関係や良いチームワークを生み出す習慣」。互いの相違点を尊重し、相手に敬意を払い、それぞれの主張を混合し合体させ、「新しい何か」を生み出す。

第七の習慣:刃を研ぐ、「自己を最新再生(活性化)する習慣」。自分の肉体、精神、知性及び、人間関係の感情面を磨き、切れ味をよくし、それぞれの能力を高める。 

「7つの習慣」、とても参考になりました。良い習慣は、人生にとり、必要に思います。


『習慣の力』(平澤 興 一日一言)

「世界的に偉い人というのは生涯人間として鍛え上げた人です。生まれつきが違っておったわけでない」。

「つまり習慣が身体につけば自然にそうなりますから、だんだん歳をとるにしたがって、若い時に心がけておったものが、しまいにはもはや、そう骨を折らずにできるようになります」。

「しかし、それは長い長い人生の努力と言いますか、練習であります」。

あることが習慣になる。これは簡単なようで、簡単ではありません。良い習慣、とても重要に思います。ある良いことを習慣にする、必要に思います。