2024-08-29

「最上支援推進委員会」での講話等

山形県は、村山、置賜、庄内、最上の4地区に分けられ、最上地区には、「放送大学最上学習室支援推進委員会」があります。毎年、7月か8月に山形学習センター(山形SC)所長は、「講話」と「前年度の活動報告及び今年度の活動計画」の紹介を依頼される。

本日は、昨日鶴岡から車で1時間かけて出席した新庄市での「委員会」やその時の講和等を少し紹介します。

当委員会は、2010年に設置され、委員の皆さんを中心に山形SCとの連携強化や諸事業の支援及び住民の皆さんへの啓蒙活動が主な支援事業。

昨日は、最上地区11市町村の教育長職務代行者等教育関係者が参集。昨年は、「協議」で山形SCと「委員会」との共催で市民講座開催を提案し採択。実り多い市民講座を実施。

昨日の「令和6年度活動計画」の紹介では、山形SCの特色と特徴的な活動について触れる。特に、山形SCでは現地で学ぶ体験型の面接授業を重要視し、その具体的な授業について述べる。

今年度は、山形SCの体験型授業のポスターを作成したので、それにも触れる。また、今週末の「人間学の公開講座」も紹介。2つとも関心があったようだ。

「講話」は『松ヶ岡と安岡正篤先生―東洋哲学の泰斗、安岡先生に生き方を学ぶ―』。下述の3項目について紹介。私は東洋哲学の泰斗、安岡先生を紹介できるほど学んでいない。先生のごく一端に触れた。

『1.安岡先生の生い立ちなどの簡単な紹介』。『2.松ヶ岡と安岡先生:1)安岡先生が松ヶ岡を訪問された理由、2)今後の教育:東北農家研修所10周年記念講演(昭和30年)』。

『3.安岡先生から学んだ教えの一部を紹介:1)学問する意義と楽しみ、2)人間学の条件、3)人徳を磨く秘訣、4)人物の条件、5)自然に還れ、根本に還れ、精神に還れ』。

『2)今後の教育:東北農家研修所10周年記念講演(昭和30年)』では、6項目を紹介。

まずは、「1)素養・陰徳・冥理」。そして、「2)人間18年・徳性の培養。人間としての人格をなす三要素は、1)徳性、2)知性・知能、3)技術・技能」。

「徳性とは、明るい、清い心、素直さ、正直、許す、勇気、義侠心、勤勉、不撓不屈等。徳性は、3・4歳で始まり、7・8・13・14歳で一番旺盛。17・18歳でほぼ完成。徳性を養って立派な人格、人間をつくる教育が必要」。

本質をついた指摘に思う。「徳性」を如何に形成するか、重要に感じる。

「人格を作りその後に、日進月歩の知識や技能を習得する。人間と人間が接触する宿泊塾、道場を通じた人格形成が必要。一番辛い欠乏は、人格の欠乏、人材の欠乏、精神の欠乏、徳性の欠乏」。

人格を形成し、その後に知識や技能の習得。この順序も極めて重要に思う。「一番辛い欠乏」も同感。

次に、「3)若朽・若衰。人間は老衰、老朽する前に若朽・若衰する。絶えず人間的に成長しなければ、若くして衰える」。

さらに、「4)単調とマンネリズム。人間精神が単調でマンネリ化すると感動のない人間になり機能が衰える。特に、農村での生活では、要注意」。

そして、「5)博学と素交。人間の頭は、使わないと不用、無能になる。徳性もそうであり、磨くことが必要。異分野、異なる世代の友人と多面的に学ぶ。良友を持ち切磋琢磨。精神の書物、心の書物、道の書物から学ぶ」。

「このような活動を通じ、自分の内容が豊富になり、人格の潜在エネルギーが生ずる。潜在エネルギーにより、自分の生命、人格が溌剌。何かやるときの力となる」。

「精神の書物、心の書物、道の書物から学ぶ」、潜在エネルギーの確保と維持、重要に思う。

最後は、「6)民族エネルギーの蓄積」。 

安岡先生の著書を再読し、日頃忘れていた重要事項を再認識。先生に感謝。また、このような機会を与えてくれた「委員会」にも感謝です。

『元気』(安岡正篤 一日一言)

「われわれは「気」を養うということが、一番根本の大事だ。いわば生のエネルギーを養うということ、いい換えれば「元気」ということが一番である」。

「元気がないというのは問題にならぬ。しょぼしょぼして、よたよたして、一向に反応がないなんていうのは、論ずる価値がない」。

「とかく人間は有形無形を論ぜず、元気というものがなければならない」。

「元気というものは、つまり生気である。生のエネルギー、生々しておるということである」。

『元気』、重要に思います。