2024-08-22

お盆、男同士の旅:(1)商船高専クラス会

我が家は、娘3人、息子2人の5人の子供達がいます。10年くらい前から2人の息子と私の「男同士の旅」を実施。本日は、「お盆、男同士の旅:(1)商船高専クラス会」を少し記します。写真は、我が母校、大島商船高専の正門と校舎。

「男同士の旅」は、これまで会津若松と猪苗代湖訪問及び新潟と佐渡探訪の2回。2泊3日の車の旅。今回は、4泊5日と通常の倍の旅程。

今回の旅、主目的は、10年ぶり島根の実家での墓参り。まず、初日は、鶴岡から仙台へ高速バス。そして、仙台から広島空港に飛び、空港レンタカーで商船高専の友人達が待つ、山口県萩市に向かう。

初日14日夕は、友人宅で商船高専の同期会、バーベキュー(BBQ)。15日は、萩及び島根を観光し、16日は、10年ぶりの中学校クラス会。17日は広島の呉及び江田島を訪問。18日朝10時広島から仙台へ飛び、仙台から鶴岡と結構「密」なスケジュール。

今回は、お墓参りを主としながらも商船高専及び中学校のクラス会への出席も大変楽しみな旅。写真は、我が故郷の「三江線鹿賀駅」。三江線、大変お世話になりましたが、今は廃線。

萩では商船高専同窓生が私を含め9名参集。佐賀からの友人もあり。BBQを食し、お酒が進み話が盛り上がる。私以外は全員が卒業後外国航路での士官を経験。商船乗船時の体験にも花が咲く。

さらに外国航路の船会社を辞めた仲間の話で盛り上がる。40歳で国立大学医学部に入学した友人、寿司屋を経営している仲間等、異色の友人も少なくない。

商船高専は、全国に5校あり、中学生で受験し、入学すると5年半の修業年限で卒業。私が属した機関科は、4年半の座学後、9ヶ月の練習船実習と3ヶ月の造船所実習。

参集した同期生は、全員が同じ練習船に乗船し、「同じ釜の飯」を食した仲間だったことが判明。

写真は、大島商船高専の練習船「大島丸(300トン)」。

我々が乗船した練習船「青雲丸(5400トン)」は、日本の周りを2周程度航海し、練習生は船内業務を習得。その後、オーストラリアのブリースベンに向かう。そして、ニューギニアのポートモレスビーに寄港し、東京に戻る。

同期会、約50年前の青春時代の話に花が咲く。乗船後すぐに一等航海士の講義があり、船舶士官としての心得の一端「ノブレス・オブリージュ(noblesse oblige)」を教えられる。

これは、19世紀にフランスで生まれた言葉で、「noblesse(貴族)」と「obliger(義務を負わせる)」を合成した言葉。社会的地位の保持には責任が伴うことをさす。

身分の高い者はそれに応じて果たさねばならぬ社会的責任と義務があるという、欧米社会に浸透する基本的な道徳観。自己の利益を優先することのないような行動を促す、社会の心理的規範となる。

写真は、ブリースベンへの航海中、甲板での運動会の一葉。

商船高専を卒業し、三等航海士や三等機関士として商船に乗船すると部下である部員と一緒の当直がある。「ノブレス・オブリージュ(noblesse oblige)」、重要な教えの一つに思う。

我が練習船「青雲丸」では、ブリースベンに向かう太平洋上でカッターボートを降ろしての実習も体験。うねりの大きな太平洋上では、うねりとうねりの中にボートが入り、大きな波が頭上にある。貴重な体験。

船内生活は、4時間の機関室での当直と8時間の自由時間の繰り返し。当直では、主機関のエンジンや補助機関の発電機、冷凍機などの調子をチェックする。

4時間の当直が終わり、熱い機関室から居室に帰るとまずはビールで涼を取り、その後は、酒盛りが始まる。遠洋航海では、酒やたばこは免税なので安くたくさん購入。しばしの睡眠後、再び当直。

変化の少ない単調な日々だが、生まれて初めての異国、オーストラリアのブリースベンを見たときは感動。飛行機による着陸と違い、船では、遥か彼方に陸が見え、それが少しずつ近づき大きくなるのは嬉しい。

写真は、ブリースベンでの一葉。

ワクワクしながら着岸を楽しむ。初めての異国上陸、異国も楽しむ。約50年前の体験だが昨日のように鮮明に記憶している。

青春を共にした仲間、何時になっても良いですね。仲間に感謝です。

『因果の法則』(安岡正篤 一日一言)

「人間には奇跡というものはありません。奇跡などというのは研究不足、勉強不足の者の言葉でありまして、原因・結果というものは常にはっきりしておるのです」。

「悪いことをしますと、いつかは悪い結果があらわれ、善いことをすれば善い結果があらわれる、というのは厳粛な自然の法則であります」。

「したがって人間は因果律というものを大事にしなければなりません」。

『因果の法則』、当たっています。大事にします。