2022-08-11

2学期受講科目、『「方丈記」と「徒然草」』

202010月に選科履修生として放送大学に入学し、今年10月で3年が経過、受講科目は5科目です。

2020年度2学期は、『文学・芸術・武道にみる日本文化』。2021年度1学期は、『英語で読む大統領演説』、2学期は、『健康長寿のためのスポートロジー』。2022年度1学期は、『英語で「道」を語る』。


今年度2学期の受講科目を何にするか、約300科目の授業から色々と考えました。

「「方丈記」と「徒然草」を学ぶことが、物の見方や人生の意義について、思索を巡らす「よすが」となることを願って、本書を構想した」と『「方丈記」と「徒然草」』の主任講師が、その「まえがき」に記述。

「物の見方や人生の意義について、思索を巡らす「よすが」となる」との言葉にひかれ、今年度2学期は、この科目に決定。少し紹介します。

「講義概要」は、『方丈記』と『徒然草』は、日本の古典文学の中でも、とりわけよく知られているだけでなく、後世の文学や美術に及ぼした影響力が大きかった作品である。

両作品とも、明晰な論理性と気韻に富む文体で、人間認識と社会認識などの多様な思索を展開しており、圧倒的な写実力と説得力を特徴としている。

本科目では、両作品の本文を味読することに加えて、その先蹤としての『枕草子』も取り上げる。

テレビの長所を利用し、美術化された作品や、数々の注釈書の挿絵や、ゆかりの場所を映像として提供する。

これによって、この二つの名作は現代社会に身近で切実な作品となり、「よりよく生きる」意味を受講者が考える契機となることが期待される。

「よりよく生きる」意味を思索したいと思います。

「授業の目標」は、第一に、『方丈記』と『徒然草』の文学世界を、ゆかりの地のロケや、写本・板本によって、実際に目のあたりにすることで、名作誕生の現場に立ち会う臨場感を持つ。

第二に、両作品の原文を、写本や板本を示しながら、音読のリズムを体感し、原点への理解を深める。

第三に、『方丈記』や『徒然草』が依拠した、日本や中国の古典との関わりを知ると同時に、両作品が後世に影響を与え続けており、現代文学としても機能している事実を理解する。

第四に、両作品の絵画化された美術作品に触れ、文学と絵画の相互交流性を認識する。

『「方丈記」と「徒然草」』を多面的に学び、新たな世界を楽しみたいと思います。

第1回は、『枕草子』の多様性。第2回、『枕草子』のゆくえ。第3回、『方丈記』のテーマ性。第4回、災害記としての『方丈記』。第5回、閑居記・書斎記としての『方丈記』、第6回、『方丈記』の達成。

第7回、『徒然草』とは何か。第8回、『徒然草』の始発。第9回、隘路からの脱出。第10回、『徒然草』の描く人間、そして心。第11回、『徒然草』の説話と考証。第12回、『徒然草』における時間認識。

13回、批評文学としての『徒然草』。第14回、江戸時代の『徒然草』。第15回、『徒然草』のゆくえ。

今回の受講は、「物の見方や人生の意義について、思索を巡らす「よすが」」にしたいと思います。楽しみです。

『知識から知恵へ』(平澤 興 一日一言)

「知識が知恵に成長するには、それだけの人生体験と謙虚さがいる」。

「どんなに学問をしても、それが鼻につくような薄っぺらなものではだめである。望ましいのはエスカレーター式上昇の単調な人生ではなく、にが味もある実もある人生であろう」。

『知識から知恵へ』、なるほどと思います。