2022-09-18

「我づくり」研修会、『これでいいのか』

「我づくり」研修会、敬愛塾。この「敬愛塾」は、約20年前、現職の小中学校教員の自己研修を主目的に創立されました。

3年前から教員以外にも門戸を開き今、15名で2ヶ月に一回、「人間学」の月刊誌『致知』の記事を資料に研修をしています。問題意識の類似する同志の学び、重要に思います。

敬愛塾では、研修の前に参加者全員が起立し『敬愛塾綱領』を唱和します。

「私たちは、修養を通して己を一層高め、もって一燈を点して、国家の一隅を照らし、各々の分に随って、それぞれの家を斉え、郷土を興し、祖国の繁栄に寄与するよう努めます」。

今年度第3回目の研修会が9月中旬に開催。資料は、『致知2022年7月号、これでいいのか』の掲載記事。

本日は、研修資料の一つ、『致知』出版社藤尾社長のリード文「特集 これでいいのか」を少し紹介します。

まず、社長のリード文は、蘇老泉の『管仲論』、「功(こう)の成るは、成るの日に成るに非ず。けだし必ず由(よ)って起こる所あり」で始まる。

この意味は、「事が成功するのは、その日に突然成功するのではない。必ずそれに先立ってその成功をもたらす原因があるのだ」とのこと。

さらに「禍(わざわい)の作(おこ)るは、作る日に作らず。また必ず由って兆す所あり」。「禍が起こるのもまた、その日になって急に起こるのではなく、必ず禍が起こる予兆があって起こるのだ」との意味。

そして、「リーダーの役割は禍が起こる前にその由って兆す所を消し、福の種を事前に蒔いておくことだ」と述べる。

このような資質のあるリーダーがいれば、組織は発展し、国は繁栄するように思います。リーダーの資質、重要です。

また、「日本は今、幕末明治以上の内憂外患の時にある」という。

「日本の内憂は、人心が病み、衰弱していることに尽きるのではないか。人心を潤し、高めていくことこそ喫緊の課題である」と指摘する。

「『管仲論』にある蘇老泉の教え、「一国は一人(いちにん)を以て興り、一人を以て亡ぶ」 に触れ、「そこにどういう人がいるかで国は興りもするし亡びもする。これは国家興亡の不変の原理である。リーダーの資質、人徳が常に問われる所以である」と述べる。

リーダーの資質により国家や組織の興亡が決まる、不変の真理に思います。

さらに、安岡正篤師の教え、「徳慧(とくけい)の学問、即ち広い意味において道徳的学問、人格学、これを総合して『人間学』というならば、この人間学が盛んにならなければ、本当の文化は起こらない。民族も国家も栄えない」を紹介する。

そして、「「これでいいのか」は、「このままではいけない」ということである。各界識者たちの言(げん)に日本の蘇(よみがえ)りの道を探りたい」と述べてリード文は終わる。

「『人間学』が盛んにならなければ、本当の文化は起こらない。民族も国家も栄えない」。本質を突いた教えに思います。『人間学』、学び続けたいと思います。

『因果の法則』(安岡正篤 一日一言)

「人間には奇跡というものはありません。奇跡などというのは研究不足、勉強不足の者の言葉でありまして、原因・結果というものは常にはっきりしておるのです」。

「悪いことをしますと、いつかは悪い結果があらわれ、善いことをすれば善い結果があらわれる、というのは厳粛な自然の法則であります」。

「したがって人間は因果律というものを大事にしなければなりません」。

『因果の法則』、当たっています。大事にします。